安全神話に待った、定期預金の損失の可能性

「安全神話」にちょっと待った!定期預金に潜む損失の可能性!

「資産を安全に運用するなら定期預金!」。そのようにおっしゃる方も少なくありません。

定期預金は株などのように、日々の動向に神経をすり減らす必要がありません。余っているお金を預けるだけ、しかも一定期間預けることを約束しさえすれば通常よりもよい利率でお金を運用できるのですから、確かにあまりリスクがないように見えますね。株を始めとする投資商品でお金を失ったという話は比較的よく聞かれますが、定期預金でそのような声が聞かれることはあまりありません。リスクのない運用法として、定期預金はまさに最適といえるでしょうか。

では定期預金に安全神話を与えてよいかというところまで話がいくと、それは少し早計だと言わなくてはなりません。定期預金も安全安全というばかりではなく、ちょっとした損失の可能性があることは理解しておきましょう。株などに比べれば資産を失ったという声はほとんど聞かれないものの、定期預金も使い道を誤ると資産を失う可能性は十分にあります。

「しかし定期預金は元本が保証されているはずだ」とお思いの方も多いでしょう。確かに、定期預金を満期まで預けていたらお金が減ってしまったということはまずありません。ただし、それは「定期預金を組んでいた金融機関が満期まできちんと存続していた場合は」という条件が隠れていることをお忘れなく。

そうです。金融機関が不沈艦であったのはもうかなり昔の話。現在ではメガバンクといえど例外ではありません。大手金融機関の破たんによって大きな経済危機を経験したことを記憶に留めている方も多いのではないでしょうか。

銀行も、ときには破産します。破産したとき、当然その銀行と付き合いがあった方達は無関係ではいられません。それは取引のあった関係企業だけではなく、利用していた個人の顧客であっても同様なのです。

金融機関が破産したときにまず心配になるのは、当然「預けていたお金」ですよね。預けていた銀行自体が破産し、社会から姿を消してしまったとなると、その銀行に預けていたお金も一緒に消えてしまう可能性があります。

とはいっても、金融機関は資本主義社会の動脈ともいえます。通常時でもその存在意義は大きいため、緊急時の影響はとにかく大きなものになりがちです。そのため、金融機関に起こったトラブルで広がる混乱を少しでも和らげるよう、ちょっとした救済措置が用意されているのです。この措置があるおかげで、仮に昨日まで利用していた金融機関が突如消えてしまっても、ある程度の保証を受けることは可能です。

ペイオフなどと呼ばれる、銀行が破産してもある程度までは預けていた資金が保証される制度です。ペイオフの対象額は1000万円となっており、この額までならば資金が保障されます。

しかし、保証されるのは1000万円までになります。つまり、5000万円を預けていた金融機関が破産すると、ペイオフによって1000万円までなら返ってくるものの、差額の4000万円は失うことになってしまうのです。

さて、このことでもう一つ押さえておく事実があります。ペイオフの制度は、定期預金も対象に含まれています。1000万円までならば保障されますから安心であるものの、それ以上について保証はありません。

定期預金は少しでも利率の恩恵を受けるため、かなり高額の預け入れ額になることもあります。少しでも利子を大きくするためには有効な方法ですが、銀行の破産によって資産を失う危険性が発生することは必ず理解しておきましょう。

「定期預金は安全」というイメージに惑わされず、正しく利用してください。